本文へスキップ
ブログ

小児の肥満診療を行っています

豊田 弘邦

この記事の監修医師

豊田 弘邦

日本内科学会認定総合内科専門医

📖 読了時間: 約4

お子様の体重や成長について気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。当院では、お子様一人ひとりの成長に合わせた肥満診療を行っています。

成長期のお子様にとって大切なのは、「体重を減らすこと」そのものではなく、健やかに成長しながら無理のない生活習慣を身につけていくことです。当院では、お子様やご家族を責めることなく、一緒に取り組んでいくことを大切にしています。

詳細なレポートに基づく評価

身長・体重の測定結果をもとに、お子様の現在の状態を客観的なレポートとしてお渡ししています。数値の変化を「見える化」することで、ご家族とお子様が同じ目標を共有しやすくなります。

当院の肥満外来でお渡しする成長・体格レポートの例

BMI-SDS に注目しています

お子様の体格は、大人と同じBMIの基準では評価できません。標準的なBMIの値が年齢や性別によって大きく変わるためです。そこで当院では、BMI-SDS(同じ年齢・性別の集団の中で、お子様のBMIがどの位置にあるかを表す指標)を重視しています。

BMI-SDS(BMIパーセンタイル)の評価グラフの例

この例では、同じ年齢・性別のお子様が100人いたとすると、軽いほうから数えておよそ97番目(96.7パーセンタイル)に位置することを示しています。一般に95パーセンタイル以上が「肥満」とされるため、当院ではまず 95パーセンタイル未満 を、はじめの目標としています。

いきなり「標準体重」を目指すのではなく、達成可能な一歩から始めることで、お子様もご家族も前向きに取り組めると考えています。

体重は「結果」、大切なのは「過程」

体重はあくまでも結果です。私たちが目を向けたいのは、そこに至る毎日の過程です。

過程とは、お子様がご自身で、より良い食生活や運動習慣を選びとれるようになっていくこと。私たちの役割は、それをサポートすることです。体重の数値だけに焦点を当てた指導では、こうした力は育ちません。

だからこそ当院では、お子様が「自分で選べた」という経験を積み重ねられるよう関わっていきます。

食事のバランスを一緒に見ていきます

「食べてはいけないもの」を増やすのではなく、バランスよく食べられているかを一緒に確認していきます。次の5つのグループがそろっているかが、ひとつの目安になります。

  • 主食(米・パン・麺など):からだと脳のエネルギー源
  • 主菜(肉・魚・卵・大豆など):成長に欠かせないタンパク源
  • 野菜:ビタミン・ミネラル・食物繊維
  • 乳製品(牛乳・ヨーグルトなど):骨の成長を支えるカルシウム
  • フルーツ:ビタミンと適度な甘み

どれかを「抜く」のではなく、足りないものを補い、全体のバランスを整えていく——これがお子様の成長を守りながら続けられる方法だと考えています。

ご相談ください

「うちの子、少し心配」と感じたら、それが始めどきです。お子様のペースに合わせて、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきます。どうぞお気軽にご相談ください。

📋 この記事について

この記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。 症状がある場合は、医療機関を受診してください。

共有:XFacebookLINE